■汗の仕組み

  • 汗の必要性について


    汗の必要性について、理解しておかなくてはならないのは、汗は体温調節のために出るということです。
    個人差もありますが、人間の体温は36度前後に保たれています。
    体内の細胞や器官が、もっとも効率良く機能する温度なのです。

    人間のような、周囲の環境に関わらず、常に一定の体温を維持する動物を恒温動物といいます。
    恒温動物は、体温が大きく変動すると、体の機能が正常に動かなくなります。
    人間の場合。低くて30度前後、高くて40度前後まで体温が変化すると、 命の危機にさらされる状況と言えます。

    とくに、体温が40度以上に上がってしまった場合、熱に弱い脳は、ほとんど機能出来なくなってしまうのです。
    そんな危機的状況にならないように、私たち人間は汗をかくのです。
    汗は蒸発するときに、皮膚から熱を奪っていきます。
    そうやって、体温を一定に保っているのです。

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  • 汗のしくみと働き


    汗は、皮膚にある「汗腺」から分泌されます。
    その汗腺には、「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があります。

    ■エクリン腺からでる汗について
    エクリン汗腺は全身にあり、出る汗は汗孔から排出されます。 エクリン腺からでる汗は、汗をかく状況によって種類とその働きが異なり、大きく分けて3つの種類があります。

    【温熱性発汗】
    周囲の気温の影響、運動、食事などで体温が上がるときに出る汗。

    【精神性発汗】
    緊張や興奮でかく汗。手のひらや足の裏、ワキなど。

    【味覚性発汗】
    辛い物を食べた時など、発汗神経の刺激による汗。

    エクリン腺の汗は99%以上が水分。良い汗をかくには汗腺のトレーニングが大切。

    ■アポクリン腺から出る汗について
    特定の部位に存在し、性的フェロモンに関係。粘性が高く臭いの原因になりやすい。

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  • 汗のニオイについて


    エクリン腺もアポクリン腺も、汗が出た瞬間は無臭です。
    常在菌との反応で臭いが生まれます。

    ■エクリン腺の汗の臭い発生
    垢や皮脂などと混ざり細菌が繁殖することで発生。

    ■アポクリン腺の汗の臭い発生
    タンパク質や脂質が分解・酸化してワキガ臭などになる。

    エクリン腺 アポクリン腺
    分布部位 全身。皮膚表面。 ワキ、耳後ろ、陰部など。毛穴。
    活性時期 ほぼ一生 思春期から
    機能 体温調節など 性的アピール
    汗の特徴 透明・無臭・サラサラ 粘性あり・臭いあり
    発汗因子 気温・緊張・辛い物 性的興奮 など


    汗そのものは無臭。皮膚常在菌や生活習慣によって臭いの強さに個人差があります。

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  • 汗を防ぐためには


    汗を抑えるには「塩化アルミニウム」などの収斂剤が有効です。

    一般のデオドラントと異なり、汗腺を一時的に塞ぐ働きがあります。

    使用後はターンオーバーとともに排出されます。

    効果を最大限に得るためには、発汗前の使用が理想的です。


    副作用(かゆみ、チクチク感)もあるため、使用前にパッチテストを推奨します。
    塩化アルミニウム濃度が高いものは「医薬部外品」に分類されます。

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